大人でも可能?歯列矯正治療でよくある疑問は治療を始める前に解決しておこう

このサイトでは大人でも治療が可能な歯列矯正について、詳しく解説をしていきます。
一般的には幼いお子さんが乳歯の状態で矯正治療を受けられるものと解釈をしている方が多く、永久歯に生え揃った状態では対応できないと考えるものでしょう。
しかし、現在ではさまざまな治療法が考案をされており、治療を受けることは可能です。
治療を受けるにあたり、いろんな疑問を抱いている方にとって、ここでご紹介する内容を参考にしてくだされば、幸いです。

大人でも可能?歯列矯正治療でよくある疑問は治療を始める前に解決しておこう

大人でも歯列矯正治療を受けることは可能です。
インビザラインという治療が2000年頃から実施をされており、この矯正具が大人向け歯列矯正に適していると言われています。
一般的には2年から3年の期間を有し、眠る時だけマウスピースを装着して対応をされます。
お子さんが受けるワイヤー固定の場合は、食べ物の制限をなされますがインビザラインではその必要はありません。
痛みもなく身体に負担が掛からない治療法となっています。

歯列矯正には矯正器具などにより幾つかの種類がある

厚生労働省の調査によると、年間で約5万人の方が歯列矯正をなされていることが明らかとなりました。
昨今では健康保険が適応されるケースもあるため、比較的多くの方が受けられる治療といえるでしょう。
以前はワイヤーを用いた固定法が一般的でしたが、2000年以降は計2種類の新しい矯正器具が登場しました。
これにより大幅に患者の負担が軽減されることとなります。
そこでここでは、現在の歯列矯正で主流となっている矯正器具について、レクチャーをしていきましょう。
インビザラインと呼ばれるものが主流になっており、一種のマウスピースによる歯列矯正です。
眠る前にのみ装着をするのが特徴で、約2年間で矯正治療が完了します。
そのほか、ブリッジと呼ばれる器具もあり、部分的な歯列矯正を実施する際に用いるのがポイントです。
合計で3種類の器具で構成をされており、専門医が診察をおこなって患者のライフスタイルにマッチをしているものを採用されます。

マウスピースを利用した歯列矯正なら人目に付きにくく治療していることが分からない

歯列矯正をしたいけれど、躊躇しているという人も少なくありません。
矯正をするかどうかで悩む理由の一つには装置が目立つということがあげられます。
スタンダードな治療では、歯の表側に金属のワイヤーやブラケットを装着し、歯を動かします。
効率よく歯を動かせることはメリットですが、装置は他人からも見えることになります。
最近は白や透明のワイヤーやブラケットも登場していますが、それでも近くでは目立ってしまいます。
最近は、マウスピースを使う歯列矯正の人気も高まってきました。
マウスピースは透明なので、近くでも目立つ心配はありません。
しかも、食事や歯みがきのときには自分で取り外すことができるので、ストレスの少ない歯列矯正ができるということでも人気です。
装置は自分で交換することができるので、通院の回数が少なくなるのも良いところといえるでしょう。
この方法は、比較的軽症の人に向いている方法なので、症例によっては対応が難しくなる可能性もあります。
まずは、相談や検査を利用し治療可能であるかどうかを歯科医師に判断してもらいましょう。

出っ歯は歯列矯正で治すことが可能!治療期間は2~3年が一般的

日本人は比較的、男女ともに出っ歯の方が多い傾向です。
そのままでも問題はないのですが、見栄えが良くないと理由で歯列矯正をなさる方が多いのが特徴です。
治療を受ける際は審美歯科で実施をされており、基本的には歯列矯正治療になるのがポイントになります。
ここでは簡単に、出っ歯の矯正治療期間について解説をしていきましょう。
通常の歯列矯正の場合、約1年程度の期間となります。
ところがこのケースではすでに永久歯として伸びきっているものにアプローチをするため、約3年前後の治療期間になるのが特徴です。
理由は、永久歯の形を変形させるには、少しの圧力で時間をかけておこなわないと折れてしまう恐れがあるからです。
ワイヤーを用いるのではなく、ブリッジと呼ばれる部分箇所の専用器具を使用していきます。
歯列矯正中は食事制限が加わるため、餅やバナナを食べることができません。
定期的な通院をして、専門医による状態確認とケアを受けることも大切です。

八重歯は抜歯をしなくても歯列矯正で治すことができる

口のサイズが小さいと歯が並びきれず、八重歯になることがあります。
口が小さくなる原因は様々ですが、柔らかいものを好んで食べていた、離乳食への移行が遅かった、おしゃぶりの使用期間が長かったなど幼少期に由来することが多いのが特徴です。
そんな八重歯は抜歯をしなくても、歯列矯正で治せる可能性があります。
選択される歯列矯正にはマウスピースを使ったインビザライン、歯の裏側に器具を設置する裏側矯正、白いワイヤーを使ったホワイトワイヤー矯正などが挙げられるでしょう。
歯の重なりが弱い場合にはこれらの方法を用いて抜歯をせずに治療を進めることができます。
歯列は複数の歯によって構成されており、一つの歯の位置は他の歯にも影響します。
奥歯の噛み合わせなどに問題がない場合にも、歯を抜くことなくインビザラインなどを使って矯正で治していくことができるでしょう。
いずれの場合も専門家による判断が必要です。
自分の歯の状態を相談してみることをおすすめします。

歯列矯正をすれば笑顔がより自信を持てるようになる

人に良い印象を与えるには、笑顔を見せることも大事です。
とはいえ、笑うときは歯も見えることになるので、歯並びの悪い人は、人前で思い切り笑うことができない、つい口元を隠してしまうなどの悩みもあります。
歯並びは自然に直すことはできませんが、歯列矯正をすれば正しい位置に歯を持っていくことができるのできれいな歯並びに整えることができます。
歯列矯正は、長期に続ける必要もありますが、最近は装置が目立たない治療も増えておりより無理なく続けられるようになっています。
1年、2年と我慢する必要はありますがきれいな歯並びになると笑顔に自信が持てるようになります。
相手に与える印象が良くなることはもちろん、本人にとっても自信になり性格が明るくなること、積極的になる効果も期待できます。清潔感がアップするのも歯列矯正治療の良いところです。
な歯並びが整うと歯磨きなどのお手入れもしやすくなるので、虫歯や歯周病のリスクも抑えられます。

歯列矯正で見た目の印象を変えることができる

歯列矯正は、歯並びや噛み合わせの不具合を改善することを目的とした歯の治療方法ですが、治療をすることで見た目の印象を変えることも可能です。
歯並びが悪くて思いきり笑うことができない人や、歯並びの不具合で出っ歯や受け口などに悩んでいる人も、歯列矯正で歯並びを整えることによって、雰囲気がガラリと変わります。
矯正治療中に装置を付けることが気になる人は、透明なマウスピースを使ったマウスピース矯正を選択すると、人から矯正治療をしていると気づかれることが少なくなります。
また、歯の裏側にワイヤーを付けて行う裏側矯正も、治療をしていない時と印象を変えずに矯正治療ができる方法として人気です。
自分が目指している見た目や歯並びがある場合には、治療の前に歯科矯正医にきちんと希望を伝えて、実際に治療をした後の様子がどのようになるのかをシミュレーションなどでしっかりと診断をしてもらってから、納得をした上で治療に進むようにしましょう。

部分的な歯列矯正は時間も費用も節約できるが症例が限られる

歯列矯正というと歯並び全体を整える治療をイメージしますが、上の歯だけ、前歯だけといった部分的な矯正もあります。
全体を整える歯列矯正と比較して気になる部分だけを矯正するため、比較的短期間ででき、費用もかからないのが特徴です。
ただし部分矯正できない歯列もありますし、歯並びをきれいにしても噛み合わせがずれてしまう場合は難しいと言えます。
部分矯正が向いているのはほんの軽微な症状です。
外見上ほとんど気にならないが自分では前歯のばらつきが気になる、人目に触れる機会が多いので歯列のバランスを整えたいときです。
治療方法は色々ありますが、中でも一般的なのがセラミック治療とマウスピース治療です。
セラミック治療は気になる前歯を削り、その上にセラミック素材の人工歯を被せる方法です。
歯列を動かすことがないので噛み合わせに影響がでることはないです。
マウスピース治療は透明なマウスピースを用いて歯列矯正します。
前歯だけであっても全体を覆うマウスピースを装着する場合もあり、そうすることで部分的な矯正で歯列全体が動き噛み合わせがずれるのを防ぎます。

歯列矯正とインプラントはどちらを先に行うべきか

インプラントと歯列矯正の治療をどちらも行いたいと考えているなら、まずそれぞれの治療の特徴を正しく理解した上でどちらを先に行うべきか知っておく必要があります。
まず前者は人工的に歯の根を作り、顎の骨に埋め込んで上から義歯を取り付ける治療法となり、後者は悪い歯並びに対してワイヤー・マウスピース矯正を用いて歯並びを整えていく治療となります。
では実際にこの2つの治療をどちらも行いたい場合、基本として歯列矯正を先に行うことになります。
その理由はインプラントは人工的に作った根本を骨に埋め込む必要があり、一度施術を行うとその位置から動かすことができません。
そうなると矯正を行いきれいな歯並びにするため、全体的に歯を動かしたくても理想的な位置に移動できなくなります。
そこで先に矯正で歯を必要な位置に動かしてから治療を行うことで、埋め込んだ後に歯を動かす必要がなくなり、矯正後に埋め込む本数が減らせる場合があります。

歯列矯正を子供の頃にしておくと多数のメリットがある

歯列矯正は歯並びを整えるために治療を行うことですが、子供の頃に行っておくと将来のためになるので、気になることがある場合は早めに歯科医院に行くのがおすすめです。
歯列矯正を子供の時に行うのがおすすめの理由には、成長期にこの治療をすることによってアゴが正しく成長するように促すことができるという点が挙げられます。
歯並びを整えるだけでなくアゴを理想的な形に近づけられることが期待できるため、顔立ちを自然な形に成長させることを目指せるのが魅力です。
また、小さい頃に歯列矯正を行うのは、骨がまだ柔らかくて歯が動きやすいという特徴を活かせるため、効果的な治療ができると言われています。
お子さんの歯を矯正したい場合は小児矯正が得意な歯医者さんに行くと、その子の歯や口の状態を診断して最適な治療法を提案してくれるはずです。
小児矯正用の装置は色々あるので、複数の歯科医院を比較して納得できる治療法が利用できる歯医者さんを探すのも賢い方法です。
親御さんから見てお子さんの歯並びが悪いと思われる時には、生え替わる時に治るのではないかと放置せずに、早めに歯列矯正の専門家に相談しましょう。

著者:増本虎男

東京都渋谷区出身。矯正治療を得意とした歯科医師として活躍中。自身の経験をもとにネットで歯科治療に関するコラムを多数執筆しています。